祈り 仕え 伝えよう

私たちがイエスを信じて、クリスチャンになったあとで、周囲の人とどのように接していけば良いのでしょうか。人生に救いと希望を与えるイエスについて、どのように伝えたら良いのでしょうか。周囲のまだイエスを知らない人々のために、祈り、伝え、福音を伝える方法をご紹介します。

1. 祈ろう

私たちをキリストの証人とするのは、私たちのうちに住む聖霊です。キリストを離れては、私たちは何もすることはできません。私たちは絶えず祈らなければなりません。

クリスチャンではない人も、その人のために「祈っても良いですか」と聞くと、肯定的に「ぜひ祈ってほしい」と答える人は多いものです。特に日本の方は、短く心から相手のために祈る祈りに、感動を覚える人が多いようです。ぜひ機会を見つけて、まだクリスチャンではない人のために祈るようにしましょう。

「祈るときには、あなたがたのことを思い、絶えず感謝しています。」(エペソ1:15)

まず相手がクリスチャンではなくても、こう聞いてみましょう。「私はクリスチャンで、毎日友だちのために祈っています。何か、あなたのために祈れることはありませんか?」と具体的な祈り課題を聞きましょう。

祈りの課題を聞いたら、スマホや「祈りのノート」に、その課題を書き込みましょう。もしその場で祈ることが可能であれば、「今ここで、簡単に祈っても良いですか?」と聞いてみましょう。

もし相手が祈ることに同意してくれたら、その場で短く祈りましょう。「私が祈るので、リラックスして、祈りを聞いていてください。」と説明しましょう。そして二、三言で短く、わかりやすい言葉で祈りましょう。その場で祈ってあげると、感銘を受け、感謝してくれる人が意外と多いものです。

もしその場で祈ることを遠慮する人には「毎日あなたを覚えて祈っています」と伝えましょう。そして毎日短く、その人のために祈りましょう。

クリスチャンでない人は普通、イエスの名前で神に祈ることはありません。彼らの祈りの代理人として、私たちクリスチャンが代わりに祈るのです。「ですから、あなたがたは癒されるために、互いに罪を言い表し、互いのために祈りなさい。正しい人の祈りは、働くと大きな力があります。」(ヤコブ5:16)

そして次に会うときに、祈っていることを相手に伝えましょう。もし祈りが答えられたならば、その人は神を体験したのです。イエスに関心を持つようになるはずです。

祈りが答えられなくても、続けてどう祈れば良いのかを、聞いてみましょう。そしてフォローアップの祈り課題で、相手のために定期的に祈りましょう。

人を変えることができるのは、神だけです。私たちが自分で何かをすれば、それは私たちの働きに過ぎません。しかし私たちが祈るならば、神が働くのです。相手の方が神を体験できるように祈りましょう。

「こういうわけで、私たちもそのことを聞いた日から、絶えずあなたがたのために祈り求めています。どうか、あなたがたが、あらゆる霊的な知恵と理解力によって、神のみこころについて知識に満たされますように。」(コロサイ1:9)

2. 仕えよう

相手のために祈っているとき、その人を助ることができることが見えてきます。あなたのできる範囲で、無理せず実行できることを探してみましょう。

あなたが普段行っていることのプラス・アルファがちょうど良いです。助けてあげることで、相手も気を遣い過ぎず、自分にも負担になり過ぎない程度で行ってください。やり過ぎは、かえって逆効果になることもあります。

まず相手の背景や、今置かれている状況をよく理解しましょう。そのために、まず祈り課題を聞き、祈ることから始めましょう。祈る中で相手の必要を感じて、少しの労力で実行できることをやってみましょう。

普段作っている料理を少し多めに作り、相手にお裾分けしてみましょう。または出来合いのお惣菜や、野菜、パンのお裾分けでも喜ばれます。また一緒に簡単な料理を作るのも、交わる良い機会になるはずです。

相手の興味に関心を示しましょう。専門知識を話してもらい、彼らから学びましょう。自分の得意分野を聞いてほしいと願う人は、意外と多くいるものです。特に関心をもって聞いてくれる人の存在はうれしいものです。全く別の業界、趣味の話を関心を示しながら聞くと、相手と時間を共有でき、お互いのことが理解できます。

相手と話す機会を、こちらから作るように心がけましょう。どこかで会ったときは、こちらから声を掛けましょう。80%は相手の話を聞き、自分が話すのは20%にしましょう。人はだれかに話を聞いてもらうことに、愛を感じます。相手を評価したり、批判したりしないようにしましょう。あくまでも、相手の心をそのまま受けとめましょう。

人の話を聞くことは、忍耐が必要です。聞くことはまさに仕えるです。イエスも人に仕えることの意義をこう語っています。「人の子も、仕えられるためではなく仕えるために、また多くの人のための贖いの代価として、自分のいのちを与えるために来たのです。」マルコ10:45

しかし、相手の趣味にどうしても関心が持てない場合は、その分野に興味がある別のクリスチャンを紹介するのも良いでしょう。また、その分野のクリスチャンの専門家を紹介するのも良いでしょう。

機会を見つけて、相手のために一緒にお祝いしましょう。たとえば、誕生日、記念日を一緒にお祝いするのも良いでしょう。試験が終わったとき、打ち上げに一緒に食事に行くのも良いでしょう。仕事の目標が達成したとき、個人的にカードを書き、普段の感謝を言葉にして送るのも良い機会です。

会うのが難しければ、メールや電話、SNSで連絡するのも、良い機会です。SNSに、誕生日や記念日の表示が出るとき、一言お祝いの言葉を送りましょう。そこから、新たなコミュニケーションが始まります。

私の友人は、気づいたときには、相手に電話をすることを習慣にしています。電話で話す内容は簡潔で、用件のみです。わずか数十秒ですが、覚えてくれたと感じます。

スポーツ、ピクニック、映画など、親しい関係を築くイベントを計画しましょう。他のクリスチャンと一緒に計画して、互いの友人を誘うのも良いでしょう。あなたの友だちは、クリスチャン同士の関係を見て、キリストの愛を感じるはずです。

相手の体調が悪いとき、果物、ビタミン剤、のど飴、ジュースを手渡しましょう。また家事を手伝ってあげたり、カードを書いて手渡したりするのも、愛を感じるものです。

「またヤッフォに、その名をタビタ、ギリシア語に訳せばドルカスという女の弟子がいた。彼女は多くの良いわざと施しをしていた。…やもめたちはみな彼のところに来て、泣きながら、ドルカスが一緒にいたころ作ってくれた下着や上着を見せるのであった。」使徒9:36,39

このタビタのように、人を愛をもって助ける人になりましょう。

相手に必要があれば、経済的に支援することも考えましょう。できれば現金よりも、相手が必要なものをプレゼントする方が良いでしょう。

教会で仕事をしていると、ホームレスの方が来られることがあります。そのときは、一緒に近くのスーパーに行き、その方が食べられる食料を一緒に買ってあげます。金銭を差し上げると、その方がお酒やタバコなどに使ってしまい、本当に必要なものを買わない可能性もあるからです。

金銭よりも現物の方が良いですが、現金を差し上げた方が助けになる場合もあります。そのときは貸すのではなく、あなたができる範囲で支援すると良いでしょう。

お金の貸し借りは人間関係を壊す危険があります。支援することは、相手の行動を励ます「呼び水」です。あなたの無理のない範囲で行ってください。相手を依存させるのではなく、自立できるように励まし、祈りましょう。

「イエスはシモン・ペテロに言われた。『ヨハネの子シモン。あなたは、この人たちが愛する以上に、わたしを愛していますか。』ペテロは答えた。「はい、主よ。私があなたを愛していることは、あなたがご存じです。』イエスは彼に言われた。『わたしの子羊を飼いなさい。』」ヨハネ21:15

クリスチャンは隣人を愛する人です。イエスはペテロに、羊の世話をするように言いました。私たちにも、その使命があります。相手を思いやる態度は、自己満足のためであってはいけません。心からの愛に基づくべきものです。相手からの代価を期待してはいけません。私たちは相手の霊的な必要だけではなく、肉体的、感情的、社会的必要にも答えるようにしましょう。

3.伝えよう

私たちは、具体的な助けをすることで、相手にキリストの愛を示すことができます。同時にクリスチャンとして、イエスを紹介することが、最大の愛の表現です。

「みことばを宣べ伝えなさい。時が良くても悪くてもしっかりやりなさい。」2テモテ4:2

面白い動画があれば、そのURLをシェアしたくなるものです。同じように、あなたの人生を変えたイエスを友だちにも紹介しましょう。

福音の伝える方法はこちらの『イエスを友人に紹介するには』の記事をご覧ください。

「むしろ、心の中でキリストを主とし、聖なる方としなさい。あなたがたのうちにある希望について説明を求める人には、だれにでも、いつでも弁明できる用意をしていなさい。」1ペテロ3:15

ぜひ、あなたがどのようにクリスチャンになったのかの体験を、いつでも話す準備をしていましょう。証しの準備の仕方はこちらの『3分間の証しを準備する』の記事をご覧ください。

伝えたいメッセージより、伝えるあなた自身がもっと大切です。だからと言って、あなたが完璧になる必要はありません。自分の弱さや欠点も分かち合い、神によってどのように乗り越え、成長したのかも話しましょう。

いかがだったでしょうか。日々、家族や友人、クラスメイトや同僚のために、祈り、機会を見つけて仕え、福音を伝えていきましょう。