なぜクリスチャンになった?


「なぜクリスチャンになったんですか?」と友人から質問されたら、あなたならばどう答えますか? 信仰生活のABCを紹介する バイブル・スタディ『ディサイプルシップ超入門』の第四課です。短い時間で効果的に救いの証しを伝える方法をご紹介します。

※ 動画をご覧になり、以下の質問について考えてみてください。このバイブル・スタディをグループで行っている場合は、ぜひグループで以下の質問でディスカッションしてください。

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📤「よく友だちにクリスチャンだというと、なぜ信じたのか?と聞かれます。どう答えるのが正解なのでしょうか。友だちには信仰について知ってほしいといつも祈っているんですが。」

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祈る 仕える 伝える

前回は具体的に人を愛するステップとして、①祈り ②仕え ③伝えるを学びました。今日は「③伝える」の具体的な方法をご一緒に学んでいきましょう。

友だちに「なぜクリスチャンになったんですか?」とよく聞かれる質問です。せっかく友だちが信仰について話をふってくれているので、あまり長くならず、的を絞って、相手にわかるように信仰について伝えられたら、相手の方にも福音に興味をもってもらえるはずです。

祈り 仕え 伝えることに関しては、こちらの動画をご覧ください。
『どう人を愛したらいい?』

救いの証し

「証し」もキリスト教用語です。「救いの証し」とは、あなたが「どのようにイエスさまを信じたかのか」の体験談です。イエスさまと出会った「証言」なので、「証し」と言います。

実は、聖書のストーリーやキリスト教に関する説明よりも、現実にあなたの人生がどう変わったのか?なぜ変わったのか?に、あなたの周りの人々は興味を持つものです。

「あなたがたのうちにある希望について説明を求める人には、だれにでも、いつでも弁明できる用意をしておきなさい。」1ペテロ3:15

ただ友だちとの会話の中で、急に「どうクリスチャンになったんですか?」と聞かれるものです。例えば飲み会の席で、他の友だちもいる食事の席で、電車の移動中…。こちらとしては今「証しモードではないのに…」「こんな大切なことを、何の脈絡もなく聞かないでよ⁉︎」急にギアーを入れ直す必要があるので、あたふたすることが多いです。

準備が大切

何をどう話すのかを、事前に準備しておくことが、大きな助けになります。証しをまとめることで、自分の信仰も整理されます。イエスさまへの愛がもっと深まります。「定型の証し」の原稿を一つ準備して、いつでも話せる準備をしていたら良いでしょう。

多くの日本の方があなたに「どうしてクリスチャンになったんですか?」と聞くとき、「両親がクリスチャンだったんだろう」「何か辛いことでもあったのか?」という答えを事前に想定して、質問するものです。

相手によっては、こちらが一言、二言の返事を返すことを期待している人もいます。逆に本当に興味をもって、じっくり聞きたいという人もいます。どちらでも対応できるように、90秒から3分程度で、救いの証しをまとめてみましょう。

短い証しは、信仰をもつきっかけとなったハイライトを的確に伝える必要があります。長く話すよりも、短く相手に伝える方が難しいものです。

90秒の証し

(原康平さんの証し原稿です)

私がクリスチャンになったのは、大学一年のときです。大学という新しい環境で、なかなか心打ち解ける友だちができませんでした。また自分にも自信が持てませんでした。

そんなとき、ある授業で知り合った友だちがクリスチャンでした。彼が私を大学内のクリスチャンサークルに誘ってくれました。昼休み、空き教室で集まり、聖書を簡単に学ぶ会でした。先輩たち、留学生たちがとても魅力的で、毎週水曜日、そのサークルに行くようになりました。

あるとき、先輩の一人が「原くん。聖書の全体像を5分間で説明してもいい?」と声をかけてくれました。彼は、小冊子を読みながら説明してくれました。その最後に書かれた聖書のことばが心に滲みました。その一節とは「わたしは決してあなたを見放さず、あなたを見捨てない」(ヘブル13:5)。イエスさまが語ったことばです。

私にとって、クリスチャンの友だちとの関係はとても魅力的でした。でも人間の友だちはずっと一緒にいるわけではありません。しかしイエスさまはいつも私と一緒にいて、決して見捨てない。このことばが心に響き、イエスさまを信じる決心をしました。それ以来、私とともにいると約束するイエスさまのことを思うたびに、心に喜びと安心感、自信が溢れてきます。

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以下のペテロの手紙第一3:15を読んで以下の質問に答えてください。

「あなたがたのうちにある希望について説明を求める人には、だれにでも、いつでも弁明できる用意をしておきなさい。」1ペテロ3:15

①「あなたがたのうちにある希望」とは具体的には何でしょうか?


②どのように、私たちのうちにある希望を説明する用意ができるでしょうか?


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「劇的Before After」

具体的に救いの証しを準備しましょう。まず3分の救いの証しを準備しましょう。文字数にすると、600文字から800文字ぐらいです。

内容は「劇的Before After」と覚えましょう。でも必ずしも劇的である必要はありません。

①Before とは、イエスさまを信じる前のあなたの状況です。②どのようにイエスさまを信じたのかの過程。③After とは、イエスさまを信じた前の状況がどう変わったのか?の3ステップで考えていきましょう。

① Before:イエスさまを信じる前の問題点は何か?
② そんな私がどのようにイエスさまを信じたのか?
③ After:イエスさまを信じて、①がどう変わったか?

また、イエスさまを信じる過程の中で、一箇所関連する聖書箇所を短く引用すると良いでしょう。原康平さんの場合は「わたしは決してあなたを見放さず、あなたを見捨てない」(ヘブル13:5)でした。

800文字以内なので、あまり話を盛り込まないようにしてください。一つのキーワードを選び、的を絞って書いてください。

キーワードは一つ

例えば、こんな感じです:
・迷っていた→イエスさまは道→自信をもって決断できるようになった。
・死を恐れて後ろ向きだった→イエスさまはよみがえり→いのちに感謝して前向きへ
・自分が嫌いだった→あなたは高価で尊い→自分が好きになった
・家族を赦せなかった→イエスさまが私を赦してくれた→家族を赦せた

必ずAfterは、Beforeで話した問題がどう解決したのかを話してください。

みことばとの出会い

クリスチャン家庭の出身で、信仰決心の瞬間がはっきりしないという方もいるかもしれません。その場合、感銘を受けた聖書のことばとの出会いの証しを考えてみてください。

①聖書のことばに出会う前の私の問題→②出会った聖書のことば(できるだけ簡潔に)→③聖書のことばとの出会いで、どう変わったのか。このような形式でディボーション(QT)の証しを考えてみてください。

イエスを信じる前は?

ぜひ以下の質問を考えてみてください。もしグループでこのテキストを学んでいるならば、互いに質問してみてください。

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①イエスを信じる前のあなたは、どのような状態でしたか?


②そのときに抱えていた問題はどのようなものでしたか?


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どうイエスに出会った?

以下の質問について考えてみてください。もしグループでこのテキストを学んでいるならば、互いに質問してみてください。

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①どのように福音を聞き、イエスを信じるようになりましたか?


②どの聖書のことばがあなたの人生を変えましたか?(1つだけ)


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イエスに出会ったあとは?

以下の質問について少し考える時間をもってください。もしグループでこのテキストを学んでいるならば、互いに質問して、分かち合う時間を持ってください。

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①イエスを信じた後のあなたはどのような変化が起きましたか?


②聖書のことばを実生活で実践することによって、状況はどう変わりましたか?


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ここで安田真由さんの証しの動画を見てみてください。
『無理しなくていい』


専門用語は言い換える

クリスチャンの人にしかわからない専門用語は、使わないようにしましょう。専門用語は一般の用語に置き換えて、話しましょう。

たとえば…
・「みことば」→「聖書のことば」
・「救われた」→「罪がゆるされ、クリスチャンになった」
・「ノンクリスチャンのころ」→「イエスさまを信じる前は」

このように言い換えるようにしましょう。


栄光はイエスさまに

自分の自慢話や苦労話に終始しないようにしましょう。あくまでもイエスさまを証しし、神さまに栄光をお返しすることが証しの目的です。


●発展学習

ぜひ救いの証しの原稿を800文字程度で完成させてください。
こちらのページから原稿をお送りいただくと、添削やフィードバックを差し上げ、メールでご返信させていただきます。

こちらの記事もご覧ください
『3分間で証しを準備する』
『充実のキャンパス・ライフ』
『キリストを紹介するには』

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